第4回目 休憩

前回の数学でかなり苦痛な2時間半だったので(と僕は思っている)今回は休憩ということでコンビニアート。

集まったみんなで500円と決めて、いざ近くのコンビニへ。普段自分が買いたいものを買う。それは今回も同じなんだけど、通常目的の多くは入る前に決まっていることが多い。おにぎりとドリンクとかスポーツ新聞とタバコとか。
今回はコンビニ全ての商品を眺めつつインスピレーションを商品から得てそれ組み合わせ、オブジェを作るというものだった。
ある生徒は、最初かごに牛乳を入れてから悩み続けていた。この思考する時間が今回一番大切だったのではと僕は思う。慣れない事をする。例えば運転免許を取得するときに乗る始めての車など緊張と期待が入り混じった感覚。美術というフィールドはよく判らない、現代美術は理解できないと多くの人はいうけど、反面幼少から高校を卒業するまで皆同じ時間を授業で過ごし、誰もが個人的な美術へのイメージを持っている。そのため素材の多く、表現の多くを知ってしまっているという微妙な位置にあるのだ。
今から花瓶に入った花の絵をパステルで描きましょうと言った時、僕は誰もドキドキしないと思う。思考はそのモチーフを上手く描けるかなといった気持ちに向くのだ。既にそこには新鮮な感覚は存在していないのではないかな。
コンビニへ行くという行為でさえちょっとした思考の変化を与えてあげるだけで、大人でも十分にエンターテイメント空間に変わりうるのだ。