第5回目 給食

先週の授業終了後2班に分け、メールなどでそれぞれがやり取りしながら、ドリンク(スープ)、前菜、メイン、デザートの内容とコンセプトを決めてもらった。

食をアートに取り入れる。古くから帰属の食事を描く歴史はあった。確かに美しい仕上がりだがあくまで貴族の権力を知らしめる意味合いが強く、心に訴えるものではないように思う。時代は流れ庶民的なケーキやハンバーガーが彫刻となり得るようになり、リクリットの手によりカレーを作り食べる事そのものがアートにまで昇華した。
日本では謝琳さんや間島領一さんが頭に浮かぶ。お二人共に一貫して食がテーマになている。謝琳さんは食素材そのものを使った、食の持つ儚さがあり、間島さんはウイットのある所謂彫刻であるという違いがある。

僕はふと思ったことに、世の中行列のできるお店、できないお店が存在するが、料理人それぞれは美味いものを提供しようと作っている、これほど単純なものはない。
しかし、世の中にには丼をカウンターに戻したくなるほど不味い店が存在しているのだ。

それでも美味いものを作る思考はここにも働いていると思える。

ならばアート活動として不味い物を追求する志向があってもいいのではと。