輪になって描こう、囲う。

2001年10月 29日 

対象:中学年生
会場:千葉県芝山中学校
住所:
時間:110分(休憩10分を含む)
人数:114名名程度
サポート:教員2名
企画:宇野洋子
素材:画用紙、マジック、色鉛筆

 

Let's make a circle, and draw a picture.

2001 

participant:junior high school student
place:Shibayama junior highschool, HIBA
address:
time:Two hour
number of people: 114
assistant:2
planning:Yoko Uno
material:drawing paper.pen.colored pencil


計画

1、5分  授業内容説明 
2,5分  スケッチ
3、5分  スケッチから描きたいものを選ぶ
4、30分 決めたスケッチを30人分描きいれる
5、10分 休憩 絵は伏せさせ、見せないようにする
6、30分 残りの皆の分を描きいれる
7、20分 二組の絵を並べて、コメント

1(5分)
各クラスで整列した状態で聞いてもらう。
絵を考え スケッチして、簡略化して、グループで回して描くことをボードなどで説明する。描きいれる物は一回決めたら作業中変えないが大きさは変化してもよい。

2(5分) 
自分の好きな物を想像してもらい、簡単なスケッチを描いてもらう。絵の中にストーリーがあったほうが良い。

3(5分)
自分の描いた絵の中から一つだけモティーフを選び、簡略化したものにする。(1分で描くので簡単なほうが楽に描ける)

4(30分)
画用紙の裏に名前を記入一人に印を付けて一周したことが確認できるようにする。自分で決めたモチーフを描きいれる。(一枚につき1分)出来上がったらそれを隣にパスする。また同じモティーフを描きいれる。このときに隣から来た絵を見て、自分もモティーフの場所を変える。その絵の何処に自分のモティーフを置いたら自分にとっていい感じになるのかを確認する。

5(10分)
休憩
作品は全て裏がして変化の確認をさせないようにする。

6(30分)
休憩前と同様の作業をする。

7(20分)
二組の絵を並べる。いったい何が描いてあるんだろう。
練習の絵も並べてみる。

同じモティーフで構成された絵画も書き込む順番や大きさで千差万別な事を知ってほしい。きっと一枚ぐらい好きな絵が生まれて、嫌いな絵もそれぞれ生まれる。でも全て自分の手の入ったもので、個人の物であって人の物である作品。絵が下手な子も上手い子も、今までの方法論を変えて見ることで絵が変化できることを体験してほしい。水彩画で着採してから、ペン書きしてみたりなども一つの方法。また個人的な授業になりがちな美術の授業を、コミュニケーションと身体を使った授業をするこでこんなこともしていいんだと実感してもらえればと思います。


今回は、中学2年生を対象に2時間を使って行った。
この輪になって囲うでは、大きな画面を分担して製作するのではなく、
それぞれが決めたモティーフを画面(四つ切)に書き込み、出来上がり
を隣に渡して、自分に回ってきた絵の上にまた同じ絵を書き込むもので、
数十人で書き込まれた絵は秩序を失う場合もある。
この秩序を失うことを意図している訳なのですが、生徒にはこの
授業によって、他人の絵と共存させる協調性と、反発の両方が回って
くる絵からそのつど意識が変化するものだと思っています。
また、同じ構成要素で書き込まれた数十枚の絵は全て違う結果を生み。
自分が今まで書いてきたも、書き込む場所、位置、順序によって、変化
することを体現してほしかったためこのワークショップを行いました。

二日前から仁王尊の本堂脇に宿泊。
副住職の朝のお経を聞きながら、境内にはディレクターの宇野さんと今日手伝い
で来てくれた、千葉大の中野うたさんが到着していた。
2時間目の授業は9時25分からで、担当の古川先生に、15分ぐらい前にお越しください
と言われていたので、事前の準備と心構えもあったので早めに向かう。
心構えは、僕自身小心もので、中学生にビビッテいるので、今回の内容を何度も繰り返して
確認が必要なのだ。
といっても、この多くは自分自身の授業が、彼らにとって有意義なものなのかという自問
からと、いくら子供でも120人を同時に描かせるというだけで負担は大きいのだ。
受付で体育館の場所を聞き、体育館へ入る。なんとも美しい光景が広がる。

彼らはこれから起こる何かに少しばかり期待し、僕は体育館に入ったこの一瞬の美しさで満足した。大きな体育館に、並べられた3つのサークルに全員がブルーのジャージで座っていたのだ。

彼らに見られながら、前方の舞台まで歩く距離の長いこと、なんともばつの悪いものだ。

古川先生に紹介を受け、マイクを握ると、自分の声が体育館のためか声が回る感じでどうも聞きづらい。

ときかく笑いだ!

どんな真面目な会場でも笑いのネタを入れてしまう悪い壁のある僕は、(大概の場合滑りまくる)

今日は「3年B組み金八先生を見ているか・・」だった。

今年35歳の僕は、中学1年の時に杉田かおるが妊娠したのだ。

そんな彼らも今の木曜9時に、木九先生では無く、金八先生を見ているのである。

なんとか細い線で共通項を見出し、僕自身は話がしやすかった。

授業内容

120人 3つのグループに分ける。

テーマを事前に決めイメージを固めてくる。(1週間前)

1 自分の好きなもの

2 自分の将来なりたいもの

3 生まれ変わったら何になりたいの。

最初はこの3つのグループで分けようとしたが、偏り失敗。

人気は、好きなものだった。

1授業内容を簡単に説明
2作家紹介ビデオ(地雷展ビデオ)作家が同じテーマで製作したバリエーションのある作品を紹介3イメージを風景画として鉛筆でドローイング
4この中から好きなパーツを選び記号化する
5画用紙の中にこのパーツを書き込む(3分間)
6隣に渡し、来た絵を見ながら自分のパーツを書き込む(2分)少し考える時間をつくり、パーツの大きさや配置を考えさせる。
7以後は1分間で隣に回し各サークルが一周するまで続けられる。(30分程度)
8終了後各グループで良いと感じる絵と変だと感じる絵を選んでもらう。
9各グループの選ばれた絵を見比べながら総評。

大まかに説明時間など決まっていたが、生徒の書き出しにばらつきが有り当初5分を予定していた、イメージドローイングに15分以上かかってしまった。
短時間で、全員で作業する難しさと、綺麗に描こうとするあまり手が出せないでいる子もいたよだ。
今回はそれぞれの絵は重要ではなかったので、こういった生徒には、もと身近な鉛筆 や消しゴムでもいいと教えると、「なんでもいいと言われると、もっとわからない」 と言われて、それもそうだなと思いつつ待っていると、周りの友達を見たりして納得したのか描き始めてくれた。
結果としてお行儀よく並べて描き終えたグループ。
絵の上に絵が絡み合うようなグループとに分かれ、チョッとした何かでこの2つのグループに分かれるようだ。
一点一点しっかり見れば、それぞれ彼らが絵から感じようとした痕跡が見て取れる。
それぞれのパーツで書き足された顔らしき絵もあった。
彼らが最後に選んだ良い絵と変な絵の見比べでは、良い絵に抽象画みたいな絵を選び。
秩序があり具象的なものをつまらないと言って選んだことに驚きももしたが、反省点として、クラスのムードメーカーの意見で全員の意見が反映されないで決められたか可能性があった。
次回には、最後の意見交換の時間を十分にとる必要があるかな。
補足として、先生がおっしゃっていたことだが、美術の授業で、モティーフを見て描く作業が多く、創造したりする事業は少ないようだ。