飛行木
1997年
展覧会:GRAY- The Stardust Memory 開発の場合
素材:
サイズ:
会場:ギャラリーなつか 東京

 

Flying Woods
1997 
exhibition:GRAY- The Stardust Memory
material:

size:
place:Gallery Natsuka TOKYO


5年程続けて来た、グレーという色と、コミュニケーション、物として稀薄な存在と不在が曖昧な物を使っての展覧会になりました。
会場は4部屋から構成され、飛行木とタイトルされた作品が1000本、会場を埋めつくしました。
その裏の会場では、飛行木に使用するチリゴミを福井県『原子力発電所もんじゅ』に向かうビデオを流していました。
他の部屋では、映画と全国47都道府県の曇り空の写真を壁1面に貼り込んだ作品。
その足元には茨城県の原子カゴミ処理場から採取したチリゴミで制作した星形。
この他、音楽や電話を使用しての作品も出品しました。

飛行木

僕はこの作品を作る以前に既に飛行機を使った作品を作りたいと思っていた。
それは、広大な敷地に置かれた数百の旧式戦闘機の俯瞰したアメリカの映像だった。
処理するだけで数十年かかるとレポートでは言っていた。それが僕に森に見えた。酸性雨にさらされもう飛ぶこと無い戦闘機は権威や人間の儚ささえ感じたんだ。
しかしそのまま作品化する事はしなかった。
そこにもっと強いテーマなり意味が必要だったんだ。
それから数年して、福井県のもんじゅんの事件が起こった。
国側は放射能漏れは無いと公表した。
しかし僕らは既に絶対的な真実は常に公表されない事を感じている。
住民側は疑心暗鬼になってしまいながらも居住してしまっているため公表を飲み込むしかないのだ。

僕はこの作品で戦闘機の墓場のような森を作った。
そこはうさんくさいしかし信じるしかない放射能汚染されていない砂ホコリを使って。

この作品は1000本の飛行木が展示されていますが、1千鶴、千人針など、日本人が好んで使い、ある意味で達成される意味であり、無限を意味している数字だと感じているためこの数にしました。

 

This is the combinations of what I had dealt with for five years, using gray color, communication media and dust as the object of ambiguous existence. The exhibition consisted.of four rooms. In the room titled "Flying Woods" , I set up 1000 pieces of airplane models on the floor sprinkled with the dust I had collected at the nuclear power plant Monju in Fukui prefecture. The whole operation of the dust gathering was filmed and shown in the next room. The walls of the third room were covered with photographs of cloudy sky which I had taken all over Japan. On the floor, there was a star shaped object made of the dust I had gathered at another nuclear power plant in lbaraki prefecture.
A monochrome video signifying the world of gray was shown in the last room.