この展覧会は、今までプライベートに行われた日常の作品を中心に発表した。
写真手前の作品は、『彼は1000キロ先からやってくる』
展覧会中にバスで広島に移動し、自転車で会場の川崎に戻ってくる作品で、最終的に12日間で1002,5キロ走破した。
このとき会場には地図と電話番号が記されていて、来場者は作家に電話し、話をしながら走行距離や時間、場所を記録することができた。
他展示された作品。
1、レシート日記
92年から始めた日記で、毎日朝オレンジで描かれたドローイングの上に、夜に青インクで塗り重ね、その横にレシートを添付している作品。
オレンジは消えそうな夢の記憶で、青は一日の経験を刻む意味で選択した色でその毎日行われる行為を自分自身以外の他者に委ねたいとの思いからレシートを添えた。
2、自画像
94年から毎朝セルフポートレートを撮影している。
きっかけは久しぶりに会った友人からの「お前、老けたな」の一言なのであるが、それだったら4年ぶりに会ったのなら、その4年間ぶんの写真を見せてやろうと思ったのです。しかし、個人的な作業も時間と量によって社会性を含んでいくものだとも思っています。
3、ラインドローイング
92年から始めた作品で、ノートの行間に触れないようにただただラインを引いた作品。
この作品を始めた当初、日常全てを作品化したかったのです。
電車や休憩時間など、やる事が無いなと思ったときに永遠ラインを引き続けていました。
4、開発史
自分の記憶をたどって思い出深いものを一歳ごとにピックアップして絵画にしました。
やはり3歳ぐらいまでの記憶は無く、また最近の記憶は取捨選択が難しく描けない場合があった。
5、ゴミパック
知らない間にカバンに溜まってしまうゴミをパックにして保管した作品。
6、開発ジャン
マージャンのパイに開発家全員の顔写真をはめ込んだ作品で、白發中の変わりに開発好などが入れられた。
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