VANITY 虚  
2000年
素材:発泡スチロール
サイズ:
会場:PARASITE art space 香港
  VANITY 虚  
2000 
material:
Styrofoam
size:
place:PARASITE art space, HONG KONG

発泡スチロールを使用したインスタレーションで、香港の街から出される廃棄ゴミが回収して製作した。
92年に既にこの素材を使った作品を作っていたのだが、展覧会に呼ばれ香港をイメージしたときに、ステレオタイプなパワフルでダスティーといった勝手な印象からこの作品を作ってみようと考えた。

しかし香港は小さい町で清掃車の他にも下請けのおばちゃん達が大八車で夜な夜な回収してしまうのだ。
つまり翌日には綺麗に回収されてしまうというわけ。
イメージと現実はギャップがあるもので回収には苦労したけど、夏ということもあって冷房などの家電用のスチロールを多く集めることができた。
この作品はゴミを使うことで、ハイアートとローアートの関係で語ることができると思います。
そして、使用可能なゴミではなく、完全に意味を無くしてしまったゴミ。
例えばテレビを保護するためにデザインされた梱包材も取り外されてしまうと、何に使われていたかも判別できなくなってしまいます。
この、意味を失った物を寄せ集め、画廊空間に展示したときに全く新しい意味と見え方になることが、この作品の面白味だと思っています。